英政府統計局(ONS)は16日、9月の消費者物価指数(CPI、2015年=100)が134.2ポイントとなり、前年同月比1.7%上昇したと発表した。伸びは前月の2.2%から減速。英中銀イングランド銀行が目標とする2%を約3年半ぶりに下回り、市場では年内に追加利下げが実施されるとの見方が強まっている。
最大の押し下げ要因となったのは運輸で2.2%低下。前月のプラス1.3%からマイナスに転じた。住宅・水道・電気・ガス・その他燃料は1.7%下がった。家具・住宅設備は1%、衣料品・履物は0.8%それぞれ値下がりした。半面、外食・ホテルは4.1%上昇。娯楽・文化は3.8%上がり、食品・非アルコール飲料は1.9%値上がりした。
価格変動の激しいエネルギー・食品・アルコール飲料・たばこを除いたコアインフレ率は3.2%で、伸びは前月の3.6%から緩和。サービス部門のインフレ率は8月の5.6%から4.9%に減速した。
住宅所有者の住宅関連コストを含む物価指標「CPIH」の上昇率は2.6%。カウンシルタックス(住民税)などを含み、年金や賃金交渉で参考にされる小売物価指数(RPI)は2.7%伸びた。ONSがRPIに代わる新指標として試験的に導入している「RPIX」は2%上昇している。
CPIは前月比では横ばい。運輸は3.7%低下した。半面、食品・非アルコール飲料は0.4%上昇。外食・ホテルは0.6%、娯楽・文化は1.8%それぞれ値上がりした。
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