英国の業界団体オフショア・エナジーズUK(OEUK)は17日、国内の石油・ガス上流部門の二酸化炭素(CO2)排出量が、昨年に2018年比で28%減少したと発表した。27年までに25%削減する目標を4年前倒しで達成した。
同部門の昨年のCO2排出量は1,350万トンで、英国全体の排出量の約3.5%を占めた。一方、メタンの排出量は18年比で50%以上減少し、30年までの目標を7年前倒しで達成した。石油・ガス業界は政府との合意により、CO2排出量を25年までに10%、27年までに25%、30年までに50%それぞれ削減し、メタン排出量を30年に50%削減する目標を掲げていた。
削減量の約70%は、海底深くから石油・ガスを抽出するために使用する動力システムの変更、これまで安全上の理由から燃焼していた未使用ガスを回収する新しいシステムの導入など事業者の改善によって達成した。また、石油の掘削で発生した余剰ガスを燃やすフレアリングやガス抜きによる排出量も、過去5年間で半分以下となった。
30年以降は生産量の減少だけでなく設備の効率化などにより、石油・ガス上流部門からの排出量は急速に減少すると予想されている。エネルギー安全保障・ネットゼロ省によれば、昨年の国内の石油生産量は過去最低となり、ガス生産量も過去2番目の低さとなった。OEUKは、北海ではまだ135億バレルの石油・ガスを採掘できる可能性があると見ている。[環境ニュース]
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