ドイツのハンス・べックラー財団経済社会研究所(WSI)は13日、国内の団体交渉による今年の名目賃金の上昇率が5.6%になるとの見通しを示した。インフレ減速を背景に、実質賃金も3.1%増と、過去10年超で最大の伸びとなる見通し。実質賃金の大幅な伸びが経済の安定的な成長に貢献するとみている。
WSIは、今年上半期(1~6月)に新たに妥結した賃金交渉や、昨年までの団体交渉で決まっていた今年の賃金に基づき、賃金上昇率を予想。その結果、「今年は実質賃金が力強く伸びて21年と22年の大幅減と23年の微減をかなり補い、この間に失った購買力の半分を取り戻す」とみている。
ただ、インフレ調整後の団体交渉賃金は、なお20年の水準を大幅に下回っており、今後の団体交渉で挽回する余地は大きいとしている。[労務]
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