英インターネット調査会社ユーガブ(YouGov)が14日に発表した最新の世論調査で、与党・保守党の支持率がリフォームUK(旧ブレグジット党)を下回り、3位に転落した。首位の最大野党・労働党にも依然として大差をつけられており、7月4日に実施される総選挙での大敗が現実味を帯びている。
今回の調査は、スナク首相が総選挙に向けて公約を発表した直後の6月12~13日に行われた。同氏率いる保守党の支持率は前回調査から横ばいの18%。リフォームUKは19%と2ポイント伸ばし、総選挙に向けてユーガブが実施した調査で初めて保守党を上回った。労働党は37%で1ポイント低下。中道左派の自由民主党は14%で4位につけている。
右派ポピュリズム政党のリフォームUKは移民問題などで強硬姿勢を貫いている。2021年に同党のトップの座から退いたナイジェル・ファラージ氏が党首に復帰したことも支持率アップにつながっており、同じ右派の保守党から支持を奪っている。右派の票が割れれば、労働党の政権奪取に向け追い風となる。
なお、英国の全国社会調査センター(NatCen)の最新調査によると、欧州連合(EU)からの離脱に賛成している国民は24%で、離脱を問う国民投票が実施された16年以降で最低を記録した。19年時点から12ポイント、16年時点からは17ポイント低下している。国内経済の低迷や、移民の増加に不満を持つ国民が増加していることが理由に挙げられる。
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