英国のスナク首相は11日、7月4日の総選挙に向けた与党・保守党のマニフェストを公表した。国民保険の保険料率をさらに2ポイント引き下げ、さらなる減税を進めると公約している。
国民保険料は、被用者の保険料率を2027年4月までに8%から6%に引き下げる。個人事業主については、最終的には国民保険料の全廃を目指す。
住宅難対策では、住宅を初めて取得する人向けに、イングランドで昨年廃止された購入支援策「ヘルプ・トゥ・バイ」を復活するほか、42万5,000ポンド以下の物件の印紙税を恒久的に廃止する。賃貸住宅の家主が借り手に物件を売却する場合、売却益を無税とする。
このほか、◇国民保険制度(NHS)の一般家庭医(GP)診療所を100カ所に新設◇30年までに国防支出を国内総生産(GDP)の2.5%に拡大◇18歳の国民を対象に1年間の兵役または社会奉仕活動を義務付け◇警察官8,000人を新規採用――などをあらためて公約した。
スナク氏は「保守党は向こう数年、税金を下げ続ける」と言明し、「最大野党・労働党とはこの点の考え方が大きく異なる」と強調した。
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