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欧州議会選、投票開始 右派の伸長が焦点=9日まで

欧州議会(定数720)選挙が6日、オランダで始まった。4日間をかけて加盟27カ国の有権者約3億7,000万人が投票する。中道右派「欧州人民党(EPP)」が最大会派となり、中道左派「社会民主進歩同盟(S&D)」および中道「欧州刷新(Renew)」との協力体制を維持する見通しだが、各国の極右政党の躍進による全体的な右傾化も予想されている。選挙結果は、フォンデアライエン欧州委員長の再選の可否や、今後5年の欧州連合(EU)の環境・移民政策などに影響を与えることになる。

投票はこの日のオランダを皮切りに、7日にアイルランドとチェコで、8日にはラトビア、マルタ、スロバキア、イタリアで始まり、9日に残りのすべての加盟国で投票が行われる。選挙結果は、9日夜(現地時間)から10日にかけて公表される。

最新の予測では、フォンデアライエン氏が所属するEPPが第1党に立ち、これにS&Dが続くとみられている。欧州刷新は改選前から大幅に議席を減らす見通しで、第3党の地位を維持できるかどうかが注目される。前回選挙で躍進し4位に立った環境会派「緑の党・欧州自由連盟(Greeens・EFA)」は、議席数が大きく落ち込む見通し。一方、EU懐疑派の右派ポピュリスト「欧州保守改革連盟(ECR)」と「アイデンティティーと民主主義(ID)」は議席増が予想され、ECRは欧州刷新に迫るとみられている。

EPP、SDP、欧州刷新の3会派は合わせて過半数の議席を確保する見込みで、EU予算などの重要案件で引き続き協力する方針を示している。ただ、EPPはすでに環境政策の緩和に向けECRと組んだこともあり、右派の各会派が躍進すれば今後のEU政策への影響は必至。また、ECRが第3の勢力となった場合、同会派がEU外相に当たる外交安全保障上級代表など欧州委員会の要職を占めることになる。


関連国・地域: EU
関連業種: 政治

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