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30年までの気候目標達成困難 運輸・建設業で遅れ=独諮問機関

ドイツ政府の諮問機関である気候問題専門家会議は3日公表した報告書で、ドイツは2030年までに温室効果ガス排出量を1990年比で65%削減する目標を達成できない可能性が高いとの見方を示した。運輸と建設部門で排出削減が遅れており、足を引っ張る恐れがある。

ドイツ連邦環境庁(UBA)は3月、2023年の排出量は前年比で10%削減したと発表。30年までの排出量削減目標の達成は可能との見通しを示していた。

気候問題専門家会議はこれに対し、UBAの試算は楽観的過ぎるとした上で、現状の削減ペースでは30年までの削減目標だけでなく、45年の気候中立達成も困難と指摘する。

気候問題専門家会議は排出量削減目標の達成状況を審査する権限を与えられており、25年に最終報告書を公表する。この最終報告でも今回と同様の判断が示されれば、政府は是正措置を講じることが必要となる。気候問題専門家会議は今回、最終報告の結果を待たず早急な対策を取るよう、政府に促している。

運輸部門と建設部門は、23年も排出量削減目標を達成できなかった。ただ、5月に連邦参議院(上院)が承認し成立した改正気候保護法では、産業部門ごとに目標を設定する従来の方式を改め、部門をまたいで全体で目標達成を目指すこととした。改正前の法律では、部門の目標が達成されなかった場合、連邦政府の管轄省庁が緊急措置を講じる義務を負っていたが、改正法では政府全体の責任となり、特定の責任者は定められていない。[環境ニュース]


関連国・地域: ドイツ
関連業種: マクロ・統計・その他経済

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