フランスのマクロン大統領は26日、ドイツへの国賓訪問を開始した。28日まで滞在する予定で、ベルリンのほか、東部ドレスデンと西部ミュンスターを訪れる。フランスの国家元首が国賓待遇でドイツを訪れるのは、2000年のシラク元大統領以来となる。
マクロン氏は26日、ベルリンで開かれたドイツ基本法制定75周年の記念式典に出席した。仏独関係の緊張が高まっているとの指摘を否定する一方で、「権威主義への誘惑が強まっている」と警告。6月6~9日の欧州議会選挙は、民主主義を守るための戦いであることを忘れてはならないと力を込めた。
マクロン氏は27日にはドレスデンに向かい、第2次世界大戦中に連合国による攻撃で大きな被害を受けた聖母教会の前で演説した。28日には西部ミュンスターを訪れ、その後、ベルリン近郊でショルツ首相と会談する予定。ウクライナ支援や欧州連合(EU)の資本市場の統合などが議題となる見通しだ。
マクロン氏とショルツ氏は、ウクライナへの派兵の可能性などで意見が対立することが多い。今回の訪問により、両国が結束の強さを示せるかが注目されている。
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