英国の最大野党・労働党は総選挙で勝利した場合、5年間で住宅150万戸を建設する方針だ。これに向けニュータウンを設ける計画で、政権発足から1年以内に場所を確定する。「影の内閣」でレベリングアップ・住宅・コミュニティー相を務める労働党のアンジェラ・レイナー副党首が21日明らかにした。
レイナー氏はイングランド北部リーズで開かれた不動産投資に関するイベントで、政権を奪取すれば、半年以内に「次世代のニュータウン」開発に向けた専門委員会を設置すると述べた。さらに、2023年にイングランドの住宅新設の認可件数が過去最低水準に落ち込んだことに言及し、制度改革に取り組むことも約束している。
ニュータウンの開発では民間企業の参画を促すほか、新設される住宅の4割以上を低価格に抑えることも義務化する方針。マンチェスター郊外のヘイルやリーズ郊外のラウンドヘイといった、豊かな自然に囲まれた郊外住宅地をモデルとする考えを示している。
BBC電子版によると、労働党は07年、ブラウン政権が資源循環型社会を念頭に置いたエコタウン構想を打ち出したが、保守党に政権交代したことで実現しなかった。ただ、住宅の新設件数は増加傾向にあり、着工数は19/20年度の18万7,870戸から22/23年度には20万2,300戸に伸びている。
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