2023年のドイツへの海外直接投資(FDI)は、前年比37.5%増の348億ユーロとなり、過去最高を記録した。景気低迷とエネルギー価格の高騰にもかかわらず、ビジネス拠点としての堅固さと強さを示す結果となった。ドイツ貿易・投資振興機関(GTAI)が14日に発表したレポートで明らかになった。
FDIを金額別に見ると、5億ユーロ超のプロジェクトが11件、10億ドル超がプロジェクトが8件だった。一方で投資件数は減少し、買収や合併を含まないプロジェクトは前年比1%減の1,759件だった。
国別では、米国が235件で首位。2位はスイスの202件で、これに中国(200件)が続く。同国は新型コロナの影響からの回復が著しく、17年以降で最高となった。また、欧州連合(EU)加盟国からの投資が全体の36%を占め、EU以外の欧州諸国は28%だった。
大型投資案件としては、ファウンドリー(半導体の受託製造)世界最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が、東部ドレスデンへの工場建設に100億ユーロを投資すると発表した。また、米国の半導体大手ウルフスピードは、30億ドルを投じ、西部ザールラント州に半導体工場と研究・開発(R&D)施設を新設する計画だ。
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