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英、最低賃金10%引き上げ 270万人恩恵もコスト増に懸念

英国で1日、法定最低賃金に当たる「全国生活賃金」が10%近く引き上がった。労働者270万人が恩恵を受ける一方、人件費の高騰で、飲食店などでは通常の営業が行えない店舗が増えるとみられている。

21歳以上の最低時給は10.42ポンドから11.44ポンドに上昇。フルタイムで働いた場合、年間1,800ポンド相当の賃上げとなる。従来は23歳以上が適用対象だったが、21歳以上に対象年齢が引き下がった。

また、18歳から20歳までの最低時給についても7.49ポンドから8.6ポンドに上昇した。

民間企業・貿易省は、全国生活賃金の引き上げはスナク政権が掲げてきたものだと説明した上で、2025年の全国生活賃金については賃金の中央値に合わせて上昇させるべきだと提言した。

一方で、飲食店やバーなどの業界団体UKホスピタリティーは、最低賃金や事業税の引き上げで年間34億ポンドの追加費用が発生するとの試算を発表した。その上で、ビジネスを成立させるためには、従業員の労働時間を短縮せざるを得ないとの危機感を示している。[労務]


関連国・地域: 英国
関連業種: マクロ・統計・その他経済雇用・労務政治

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