中銀のドイツ連邦銀行は24日、ドイツの第4の輸出市場である中国の経済危機が、ドイツの経済成長率を1.5パーセントポイントほど押し下げるとの見通しを明らかにした。国内銀行への打撃となる可能性が高いとしている。
連銀の試算によると、中国の危機は対中輸出の減少や世界的な需要の減退を通じ、最初の1年間にドイツの実質国内総生産(GDP)を0.7%、次の1年間には1%弱押し下げる見込みだ。
中国は現在、住宅市場の低迷、地方政府の過大な債務、世界的な需要の悪化といった数々の問題に直面。こうした中、欧米諸国との間で貿易摩擦や地政学的な緊張も拡大している。
しかし連銀は、中国経済との急激な「デカップリング(切り離し)」は、はるかに深刻な結果をもたらすと警告。中国に直接投資している企業は、収益の相当な部分を失うことになると指摘した。バッテリーなどの中間財や、レアアース(希土類)など一部資源の対中依存度が大きいことも、リスク要因に挙げている。
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