ドイツの連立与党3党は4日、昨年12月に合意した2024年度予算案を修正することで合意した。農業生産者向けのディーゼル燃料補助の打ち切りを撤回し、段階的な縮小に方針転換する。補助打ち切りに猛反発する農家に配慮する形となった。
連立政権は農家のディーゼル燃料費用の税控除を完全に終了することで合意していたが、今回、今年に40%、来年さらに30%縮小した上で、26年に終了する方針を打ち出した。
首都ベルリンでは昨年12月、農業生産者数百人が補助の打ち切りに対する抗議デモを実施。業界団体のドイツ農民連盟(DBV)は、打ち切りの撤回を求めていた。
ハーベック副首相兼経済・気候保護相は今回の決定について、「農家への負担は明らかで、ここ数日に3党間で再び集中協議を行った」と述べている。
予算案の修正にはほかに、プラスチック税の導入延期や、ドイツ鉄道(DB)への追加投資が含まれる。これにより約25億ユーロの予算不足が生じるが、昨年に行った洋上風力発電プロジェクトの事業者入札の収益などで補うとしている。予算は予定通り2月初めに成立する見通し。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。