英政府は18日、2027年までに鉄鋼製品などの輸入に炭素価格を課す「国境炭素調整メカニズム(CBAM)」を導入すると発表した。二酸化炭素(CO2)排出規制の緩い国からの輸入品に国内生産時と同等の炭素価格の支払いを求め、こうした国への生産移転の阻止を図る。
対象となるのは、炭素排出の多い鉄、鉄鋼、アルミニウム、肥料、水素、セラミック、ガラス、セメント分野の製品。炭素価格の徴収がないか金額が低い国から製品を輸入する際、英国の炭素価格との差額の支払いを求める。対象製品リストを含む詳細などは、来年にさらなる意見公募を経て検討される見通し。
政府はこのほか、顧客に低炭素製品を訴求するために企業が活用できる自主的な製品規格の制定に向け、産業界と協力する方針を発表。将来的な脱炭素化政策を支えるため、製品中の炭素含有量を測定する枠組みの策定にも動く。また、生産拠点の国外移転を防ぐため、英国排出権取引制度(UK―ETS)の無償排出枠の割り当てを調整することも検討している。[環境ニュース]
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