• 印刷する

重要原材料法案で暫定合意 EU、調達で中国依存低減へ

欧州議会と欧州連合(EU)理事会は13日、レアアース(希土類)など重要鉱物の域内供給目標を定めた「重要原材料法案」で暫定合意した。この法案は、原材料の調達で中国など域外国への依存を低減する狙いがある。

欧州委員会は3月に同法案を提案。その中で16種類の「戦略的原材料」について、2030年までに年間消費量の10%以上を域内で採掘し、15%以上をリサイクルで賄い、40%以上を域内で加工する目標を定めた。単一の域外国からの調達を年間消費量の最大65%に抑える方針も掲げた。戦略的原材料には、リチウムやニッケル、コバルト、銅、マグネシウム、チタン、グラファイト、レアアースなどが含まれる。

また法案では、戦略的な採掘やリサイクル、加工のプロジェクトに対する許認可手続きを簡素化するとともに、許認可までの期間を短縮するよう期限を設けた。戦略的原材料を必要とする大企業に対しては、サプライチェーン(供給網)の監視と定期的なリスク評価も義務付けている。

今回の合意では、戦略的原材料に指定する原材料にアルミニウムを加えて17種類としたほか、域内でのリサイクル目標も年間消費量の25%以上に引き上げた。欧州議会とEU理事会は今後、この法案をそれぞれ正式に承認する必要がある。[EU規制][環境ニュース]


関連国・地域: EU
関連業種: 天然資源マクロ・統計・その他経済

その他記事

すべての文頭を開く

テレコムなど共同参画は決裂 AIギガファクトリー建設構想(06/20)

英EU関係の新たな第1歩 <連載コラム・欧州経済の潮流を読む> 第70回(06/20)

ユーロ圏建設業生産、4月は1.7%増加(06/20)

宇宙開発OHB、重力波観測でESAと契約(06/20)

ルーマニアのエアフィルター社、新工場建設(06/19)

【ウイークリー統計】第192回 EU企業、5割超がオンライン会議実施(06/19)

EU理事会、廃車リサイクル規則案で合意(06/19)

欧州委、証券化規制の見直しを提案(06/19)

欧州委、中国アリエクスプレスに違法判断(06/19)

欧州委、防衛企業の合併規制緩和を提案(06/19)

すべての文頭を開く

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。

の記事は有料サービスご契約者様限定記事です。契約すると続きをお読みいただけます。契約されている方は、画面右側にある各種ログインからログインください。
無料トライアルはこちら
購読申し込みはこちら

NNAからのご案内

各種ログイン