シンクタンクの国立経済社会研究所(NIESR)は7日、英国の5~7月の国内総生産(GDP)が0.2%縮小したとの推計を発表した。エリザベス女王即位60周年で公休日が2日増えた影響が大きい。
分野別では、民間、公共のサービス業が前期比年率で共に1.2%伸びたのに対し、鉱工業は2.1%のマイナス。建設業は14.4%落ち込んでいる。
NIESRは、「2008年前半のピーク時との差は拡大傾向にある」と分析。英経済がこの差を克服しピーク時の水準を超えるのは、2014年以降になるとみている。
政府統計局(ONS)によると、英経済は第2四半期(4~6月)に前期比0.7%縮小。3四半期連続でのマイナス成長に陥った。中銀のイングランド銀行はきょう発表するインフレ報告書の中で新たな経済見通しを示す予定だが、緊縮財政を背景に内需が減退し、ユーロ圏債務危機が深刻化する中、今年の成長率予測を5月時点のプラス0.8%からさらに引き下げる公算が強まっている。
NIESRはONSの公式発表に先立って成長率を推計・公表している。これまで、四半期ベースの数値ではONSと0.1~0.2ポイントの誤差で一致しているという。
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