英産業連盟(CBI)は30日、2012年の実質国内総生産(GDP)成長率予測を5月時点のプラス0.6%からマイナス0.3%へと大幅に下方修正した。経済状況の悪化を理由に挙げている。
英国経済は第1四半期(1~3月)にリセッション(景気後退)に陥り、第2四半期も前期比0.5%縮小した。CBIは第3四半期には0.6%のプラス成長に転じ、第4四半期も0.2%の伸びが期待できるとしている。2013年については、見通しを従来の2%増から1.2%増に引き下げた。
インフレ率については、小売業者による大幅値下げや世界的なコモディティ価格の急落を背景に、予想よりも早く低下する見込み。賃金下落圧力の高まりを受け、来年を通じて中銀のイングランド銀行が目標とする2%付近で推移するとみている。
また失業者数は思ったほど増えず、来年半ばに約270万人でピークを打つと予想している。
CBIのジョン・クリッドランド専務理事は「英国経済は現在、縮小しているというよりは横ばいだと思うが、勢いは衰えているようだ」と話している。
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