ドイツ政府は9日、2024年の気候変動基金からの支出を576億ユーロとすることを閣議決定した。今年に比べ60.2%増やす。グリーン・プロジェクトへの拠出額を拡大することで、投資先としてのドイツの魅力を高める狙い。
リントナー財務相は「気候変動基金の支出計画を通じて事業地としてのドイツにおける技術革新を促し、脱炭素化とデジタル化から未来の機会を生み出すための土台を築く」と話している。
来年の支出の内訳を見ると、建物のエネルギー効率改善向けの改修・新築工事の補助金が189億ユーロと最も多く、これに再生可能エネルギー補助の126億ユーロが続く。電気自動車(EV)充電インフラの拡充など電動モビリティー向けは47億ユーロ。このほか、◇鉄道インフラに40億ユーロ◇半導体生産の拡大に40億ユーロ◇水素産業の開発に38億ユーロ◇エネルギー消費量の多い企業の支援に26億ユーロ――を拠出する。
来年の支出のうち191億ユーロは、欧州連合(EU)排出権取引制度(EU―ETS)および国内の排出枠収入で賄うとしている。
24~27年の支出は総額2,118億ユーロと、23~26年から300億ユーロ超拡大する。[環境ニュース]
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