日本やオーストラリアなど「環太平洋パートナーシップに関する包括的および先進的な協定(CPTPP)」の加盟11カ国は16日、英国の加入を正式に承認した。2018年の協定発効後、初の新規加入となり、欧州からの参加は初めて。英国の加入により加盟国の国内総生産(GDP)は合計12兆ポンドに増え、世界全体で占める割合は15%に拡大する。
バデノック民間企業・貿易相はこの日、協定加入に関する議定書に署名した。同相は、CPTPPを現代的で野心的な協定と評価。加盟は英国がビジネスに門戸を開いている証だとしている。
CPTPPへの参加で、ウイスキーや自動車を含む英国からの物品輸出の99%で関税が撤廃される。政府は同協定により輸出高が17億ポンド、輸入高が16億ポンドそれぞれ増えると予想し、GDPは長期的に18億ポンド押し上げられると見込んでいる。
英国は、21年2月にCPTPPへの加盟を申請していた。今後は批准手続きを経て、来年後半に発効する見通し。
同協定には日本とオーストラリアのほか、カナダ、ニュージーランド、シンガポール、マレーシア、ベトナム、ブルネイ、メキシコ、ペルー、チリが参加。今年7月にはウクライナが加盟申請したほか、これまでに中国と台湾、エクアドル、コスタリカ、ウルグアイも加盟を申請している。
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