英政府統計局(ONS)は6月30日、2023年第1四半期(1~3月)の国内総生産(GDP、改定値)が前期比0.1%拡大したと発表した。速報値から変化はなく、伸びは前期から横ばい。高インフレによる家計圧迫や金利上昇が足かせとなり、小幅の伸びにとどまった。
産業別に見ると、英国経済の原動力であるサービス業は0.1%拡大。伸びは前期の0.1%から横ばいだった。うちビジネスサービス・金融は0.5%拡大。自動車販売を含む運輸・倉庫・通信は0.4%、流通・ホテル・レストランは0.1%それぞれ増えた。
鉱工業は前期から0.1%増加。うち製造業は0.6%拡大した。水道・下水・廃棄物処理は0.3%伸びている。一方、採鉱・採石は5.4%減少。電気・ガス・蒸気・空調供給は前期から変化がなかった。
建設業は0.4%拡大。農林水産業は前期から横ばいだった。
支出項目別では、家計最終消費支出は前期から変化がなかった。政府最終消費支出は1.8%減少している。投資を示す総固定資本形成は2.4%拡大した。
貿易は輸出が6.9%、輸入は3.8%それぞれ縮小。輸出から輸入を差し引いた純輸出はGDPを1.04ポイント押し下げた。
GDPは前年同期比では0.2%拡大。前期の0.6%増(改定値)から伸びが減速している。
英中銀イングランド銀行は5月、今年前半の国内経済が前年並みの水準を維持するとの見方を示した。
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