ドイツの電力消費量に再生可能エネルギーが占める割合は、上半期(1~6月)に52.3%となり、前年同期から3.1ポイント上昇した。好天により太陽光発電量が伸びた上、全体の電力消費量が減ったことが大きい。27日にバーデン・ビュルテンベルク州太陽エネルギー水素研究センター(ZSW)とドイツエネルギー・水道事業連合会(BDEW)が発表した。
電力消費量は全体で262.8テラワット時となり、1年前から6.5%減少した。
電力生産量は10.8%減の265.9テラワット時。このうち、風力や太陽光、水力、バイオマス、廃棄物、地熱を含む再生可能エネルギーによる発電量は、0.6%減の137.5テラワット時。これが発電量全体に占める割合は51.7%と、1年前から5.3ポイント拡大した。一方、原子力および火力による発電量は128.4テラワット時と、19.8%減っている。
ドイツ政府は、2030年までに再生可能エネルギーの比率を80%に引き上げることを目標に掲げている。政府は再生可能エネルギーの利用拡大を目指し、脱原発・脱石炭を進める一方で、ガス火力発電所は主に不足分を補うために稼働している。このため、全体の消費量が減ると再生可能エネルギーの比率が拡大する。
同国では先に最後の原子炉が稼働を停止し、脱原発政策が完了した。[環境ニュース]
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。