英中銀イングランド銀行は16日に公表した5月のインフレ態度調査で、国内消費者の向こう1年の期待インフレ率が3.5%となったと明らかにした。2月の前回調査の3.9%から低下した。一方、中銀のインフレ対応に対する満足度は、1999年の調査開始以降で最低の水準に落ち込んでいる。
今回の調査は、今年5月12~16日に16~75歳の国民を対象として実施。期待インフレ率の中央値を求めた。1~2年後の期待インフレ率は2.6%と、2月予想の3%から低下。向こう5年の期待インフレ率は3%と、2月から変化がなかった。
中銀の政策金利によるインフレ対策についての評価は、「満足」の割合から「不満」の割合を引いた差が過去最低のマイナス13ポイントに低下。2月はマイナス4ポイントだった。
5月の調査で、回答者の57%は向こう1年でさらに金利が上昇すると予想。経済のため金利は引き上られるべきと考えるのは16%、引き下げるべきとするのは37%だった。なお、69%はインフレがさらに加速すれば経済状況が悪化すると答えている。
中銀は5月の金融政策委員会(MPC)で、政策金利を0.25ポイント引き上げて4.5%とすることを決めた。インフレ率が高止まりする中、12会合連続の利上げで、政策金利は2008年11月以降で最高の水準に達した。次回会合の結果は6月22日に公表される予定で、市場予想ではさらなる利上げが見込まれている。
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