ドイツとデンマークは、バルト海での洋上風力発電プロジェクトで協力することで合意した。デンマークのボルンホルム(Bornholm)島沖に設備容量3ギガワット超の発電設備を建設する計画で、2030年代初めの稼働開始を目指す。ドイツの連邦経済・気候保護省が1日明らかにした。
新設される洋上風力発電所のうち容量2ギガワット相当はドイツ向け、1.2ギガワット相当はデンマーク向けとなる。同時に海底送電網を新設する予定で、ドイツ側は送電大手50ヘルツ、デンマーク側は国営の送電事業者エナジーネットがそれぞれ担当する。両社は敷設コストは折半することで合意している。
ドイツのハーベック副首相兼経済・気候保護相は、「今回のプロジェクトにより、将来的なグリーンエネルギーの輸入に向けた基盤を創出することができる」と説明。より低価格かつ安全に電力を供給するだけでなく、化石燃料からの脱却を後押しできると述べた。
ドイツとデンマークはすでに、北海の洋上風力発電向け送電系統の相互接続に乗り出している。また、両国を含む欧州9カ国は4月、北海での洋上風力発電の大幅な拡大に向けて協力することで合意。設置容量を30年までに現在の5倍近い約120ギガワットに引き上げる目標を掲げており、さまざまなプロジェクトを進める計画だ。[環境ニュース]
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