ドイツ連邦統計庁は25日、2023年第1四半期(1~3月)の国内総生産(GDP、季節要因・稼働日数調整済みの改定値)成長率が前期比でマイナス0.3%だったと発表した。速報値から0.3ポイント下方修正されたことで2四半期連続でのマイナス成長となり、リセッション(景気後退)入りした。落ち込みは22年第4四半期のマイナス0.5%から緩和したものの、インフレで家計支出が圧迫されたことが響いた。
項目別に見ると、家計最終消費支出は1.2%減少。縮小ペースは前期の1.7%から減速している。政府最終消費支出は0.2%増から4.9%のマイナスに転じた。投資を示す総固定資本形成は3%拡大。うち建設は3.9%、設備投資は3.2%それぞれ伸びた。
輸出は0.4%増え、前期の1.3%減からプラスを回復。輸入は0.9%縮小し、22年第4四半期の2.4%減から落ち込みが緩和した。輸出から輸入を差し引いた純輸出はGDPを0.7ポイント押し上げた。
中銀のドイツ連邦銀行は24日に発表した月報で、第2四半期のGDPがわずかに拡大するとの見通しを示した。鉱工業の回復が、家計消費の停滞と建設業の不振を十分に補うとしている。一方、欧州委員会は春季経済見通しの中で、今年のドイツのGDP成長率が0.2%になるとし、冬季予測を据え置いた。
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