ドイツ南部ミュンヘンで17~19日、世界各国の首脳や閣僚が外交・安全保障問題について協議する「ミュンヘン安全保障会議(MSC)」が開催される。ロシアのウクライナ侵攻開始から1年の節目が迫る中、規範に基づく国際秩序に向けた連携と政治的取り組みを確認する。
会議では、ドイツのショルツ首相が登壇する予定。フランスのマクロン大統領は、ウクライナ侵攻におけるロシアの敗北を確実にする方法や、欧州の平和維持に向けたメカニズムについて協議する見通しだという。ウクライナからはクレバ外相らが参加するが、ロシアの代表は招待されていない。イラン代表も、抗議デモに対する当局の弾圧が問題視され招待されなかった。
会議にはこのほか、英国のスナク首相や欧州委員会のフォンデアライエン委員長、米国のハリス副大統領とブリンケン国務長官、中国の外交トップである王毅共産党政治局員らが参加する予定。日本からは林外相が出席し、主要7カ国(G7)の外相会合を開く。
MSCのホイスゲン議長は、ウクライナ侵攻は規範に基づく秩序に対する最も傲慢(ごうまん)な攻撃だと非難。一方、国際秩序はアフリカや南米、アジアにとって常に有益とは限らないとし、こうした地域の国際秩序に対する憤りに対処しなければ、規範や原則の保護に向けて中立な立場の国の協力を得るのは困難だと指摘している。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。