英政府統計局(ONS)は10日、2022年第4四半期(10~12月)の国内総生産(GDP、速報値)が前期比で横ばいだったと発表した。物価高騰により個人消費が圧迫されたことや、鉄道・物流業界のストライキの影響が反映された。2期連続のマイナス成長は回避した。
産業別に見ると、英経済の原動力であるサービス業は前期から横ばい。第3四半期の0.2%増から減速した。うちビジネスサービス・金融は0.4%、流通・ホテル・レストランは0.1%それぞれ拡大。半面、自動車販売を含む運輸・倉庫・通信は1%落ち込んだ。
鉱工業は0.2%減ったが、前期の2.6%減から落ち込みが減速。うち採鉱・採石は1.6%、電気・ガス・蒸気・空調供給は1.3%それぞれ縮小した。製造業は横ばいだった。水道・下水・廃棄物処理は0.7%拡大している。
建設業は0.3%増加。一方、農林水産業は0.6%減少した。
GDPは前年同期比では0.4%増加。前期の1.9%増から伸びが減速した。
中銀イングランド銀行は先に、今年のGDPが0.5%縮小するとの見方を示した。昨年11月時点のマイナス1.5%から上方修正している。インフレ率については今年は大きく低下し、23年第1四半期には3%まで落ち着くと予想する。
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