政府統計局(ONS)は19日、5月の消費者物価指数(CPI、2005年=100)が122.8ポイントとなり、年率で2.8%上昇したと発表した。燃料や食品が押し下げ要因となり、4月の3%から伸びがさらに減速。市場予想を下回り、2009年11月以来の低水準を記録した。
最大の押し上げ要因は住宅・水道光熱費で、6.2%上昇。中でもガス、電気、家賃が大きく伸びた。また、アルコール飲料・たばこが4.8%伸びたほか、教育関連が5.1%上昇。食品・非アルコール飲料は3.3%上昇したが、1年前から伸びが大きく減速している。運輸関連は燃料価格の下落に伴い、1.7%の伸びにとどまった。
価格変動の激しいエネルギー、食品、アルコール飲料、たばこを除いたコアインフレ率は2.2%で、4月から0.1ポイント下落した。
カウンシルタックス(住民税)などを含み、年金や賃金交渉で参考にされる小売物価指数(RPI)の上昇率は3.1%で、4月から0.4ポイント低下した。これから住宅ローンの利払いを除いたコア小売物価指数(PRIX)の伸びも3.1%で、前月からやはり0.4ポイント減速している。
5月のCPIを前月比で見ると0.1%下落。5月にCPIがマイナスに転じたのは初めてとなる。運輸関連がガソリン価格の値下がりを受けて0.8%下落したほか、娯楽・文化が0.4%値下がりしている。
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