ドイツの総合電機大手シーメンスからスピンオフ(事業の分離・独立)したエネルギー企業シーメンス・エナジーは10日、スペインの建設エンジニアリング会社ドラガドス(Dragados)・オフショアと共に、洋上風力発電を送電線に接続するための変換システム2基を送電事業者の独アンプリオン(Amprion)から受注したと発表した。受注額は40億ユーロを超え、シーメンス・エナジーにとっては洋上発電の送電網接続において過去最大の受注となる。
このプロジェクトは、北海にある複数の洋上風力発電所から最大4ギガワットの電力を陸上に送るもので、約400万人の電力需要を賄う。洋上の変換プラットフォーム2基と陸上の変換ステーション2基を建設し、陸上では変換ステーションをドイツ北西部ニーダーザクセン州ウェーレンドルフ(Wehrendorf)と西部ノルトライン・ウェストファーレン州ウェスターカッペルン(Westerkappeln)に設ける。早ければ2029年と30年にそれぞれ送電を開始する。
シーメンス・エナジーは変換システム2基の主要な高圧機器をドイツ国内で製造し、10年間の保守も請け負う。これには、サイバーセキュリティを確保するためのサービスや船舶とヘリコプターの提供など輸送ロジスティクスも含まれる。ドラガドス・オフショアは、施設の建設と洋上での設置を担うことになる。[環境ニュース]
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