英国の公務員労組PCSは11日、2月1日に公務員10万人がストライキを実施すると発表した。内務省や運輸省を含む124部門が対象。過去数年間で最大規模の実力行使となり、市民の生活に広く影響が及ぶことが予想される。
PCSはかねて、10%の賃上げと雇用の安定、公正な年金、解雇条件の保護などを要求している。昨年11月には、スト決行の是非を巡る投票を実施。過去最高の86.2%が賛成票を投じていた。今回のストには、入国審査官や運転免許試験官、職業安定所職員など幅広い分野の公務員が参加する見込みだ。
PCSのマーク・セルウォトカ書記長は12日、ジェレミー・クイン内閣府担当相兼主計長官と会談した。スト回避に向けた話し合いが進むと期待されたが、セルウォトカ氏は「完全な茶番劇だった」と非難。政府側は賃上げを拒否し、いかなる条件も提供しなかったとして、「何の意味もなかった」と切り捨てた。
英国では、運輸業界をはじめとするさまざまな分野で賃上げを求めるストが広がっている。イングランドとウェールズでは11日、国民医療制度(NHS)の救急隊員がストを実施。約2万5,000人が参加した。[労務]
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