昨年末に国有化が完了したエネルギー大手ユニパー(Uniper)は10日、クラウスディーター・マウバッハ最高経営責任者(CEO)が年内に辞任すると発表した。監査役会はすでに後任探しに着手しており、同CEOは後任の任命まで職務を続ける。
マウバッハ氏は「経営の安定化に向けた動きが完了し、新しい経営陣が新たな課題に取り組む道筋をつけるのに適切な時期」と述べた。併せて、デービッド・ブライソン最高執行責任者(COO)も辞任する。
現行の経営陣では他にも、ティーナ・トゥオメラ最高財務責任者(CFO)が3月末で退任することが決まっているほか、ニーク・デン・ホランデル最高商務責任者(CCO)も予定通り5月末で職務を退く。監査役会のトム・ブレイズ会長は今回、「新しい経営陣の編成に向けて全力で取り組んでおり、近く後任を発表できる」と話した。
ユニパーはロシア産ガスの最大の輸入業者で、ロシアからのガス供給量が減少したことで経営が悪化。政府は同社の株式約99%を取得したほか、80億ユーロの増資を引き受けた。これに加えて、2024年までに段階的に250億ユーロの資本注入を行うことを計画している。[労務]
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