米国の金融情報サービス大手S&Pグローバルは3日、2022年12月の英国の製造業PMI(購買担当者景気指数、確定値)が45.3になったと発表した。速報値から0.6ポイント上方修正されたものの、11月からは1.2ポイント低下。過去31カ月で最低となり、景気の「改善」と「悪化」の境目である50を5カ月連続で下回っている。
生産高は6カ月連続で減り、新規受注も縮小。雇用は3カ月連続で減少した。仕入れ価格は37カ月連続で上昇したが、伸びは20年11月以降で最小となった。出荷価格の上昇ペースは過去2年弱で最も緩やかだった。
S&Pグローバルのディレクターであるロブ・ドブソン氏は「生産高は過去14年で最速ペースで縮小したほか、新規受注の急減は憂慮すべきものだ」と指摘。また仕入れ価格と出荷価格の上昇ペースの鈍化は、主に需要の減退が供給の不均衡を解消した結果だと説明した。
■アイルランドは横ばい
アイルランドの金融大手アライド・ アイリッシュ・バンク(AIB)によると、22年12月のアイルランドの製造業PMIは48.7となり、前月から変化はなかった。生産高は6カ月連続、新規受注は7カ月連続でそれぞれ縮小。雇用は増加に転じた。仕入れ価格の伸びは過去22カ月で最も小さかった半面、出荷幅の上昇ペースは加速した。
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