ドイツ政府は22日、経営難に陥っていたエネルギー大手ユニパー(Uniper)の国有化を完了したと発表した。9月時点の合意内容から変更はなく、総額80億ユーロを拠出し、株式約99%を取得。これに加え、2024年までに総額250億ユーロの資本注入を段階的に行う計画だ。
国有化を巡っては、ユニパーの株主総会が19日に、欧州委員会は20日に、それぞれドイツ政府の救済計画を承認。同社の支配株主であるフィンランドの電力大手フォータムも、全持ち株をドイツ政府に売却することで合意していた。
ユニパーはロシア産ガスの最大の輸入業者で、ロシアからのガス供給量が減少したことで経営が悪化。1~9月期の純損失は403億7,400万ユーロとなり、ドイツ企業として過去最大の赤字を計上した。
今後は財務省が株主となり、経営の安定を図る。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。