英政府統計局(ONS)は22日、第3四半期(7~9月)の国内総生産(GDP、改定値)が前期比0.3%縮小したと発表した。速報値から0.1ポイント下方修正され、前期のプラス0.1%から2021年第1四半期以降で初のマイナスに転落。主要7カ国(G7)で最低水準となった。
産業別に見ると、英国経済の原動力であるサービス業は0.1%拡大。前期の0.2%増から伸びがわずかに減速した。うちビジネスサービス・金融は0.1%伸びた半面、流通・ホテル・レストランは0.8%減少。自動車販売を含む運輸・倉庫・通信は前期から横ばいだった。
鉱工業は2.5%減り、前期の1.3%減から落ち込みが加速。うち製造業は2.8%減り、電気・ガス・蒸気・空調供給と水道・下水・廃棄物処理は共に2.1%下向いた。採鉱・採石は1.3%のマイナスとなっている。
建設業は0.2%減少。農林水産業は前期から変化がなかった。
支出項目別では、家計最終消費支出は1.1%縮小。一方、投資を示す総固定資本形成は1.1%、政府最終消費支出は0.5%それぞれ上向いた。
貿易は輸出が8.9%伸びた半面、輸入は3.6%縮小。輸出から輸入を差し引いた純輸出はGDPを3.8ポイント押し上げた。
GDPは前年同期比では1.9%拡大。前期の4%増(改定値)から伸びが減速している。
英中銀イングランド銀行は先に、第4四半期のGDPが前期比0.1%縮小するとの見通しを示した。
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