英国の公務員労組PCSは7日、全土の主要・地域空港の入国審査官が、23~26日と28~31日に賃上げを求めるストライキを決行すると発表した。一日当たり約2,000~3,000人が参加する見通し。クリスマスや年末の繁忙期と重なることから、大きな混乱が出ると予想される。
対象の空港は、ロンドンのヒースロー空港とガトウィック空港、マンチェスター空港、バーミンガム空港、カーディフ空港、グラスゴー空港、ニューヘイブン空港。これらの空港では、スト期間中に合わせて1万便以上が到着する予定で、乗客200万人超に影響が及ぶと推定される。
PCSのマーク・セルウォトカ書記長は「組合員は低所得なことから食事を抜くこともあれば、暖房をつけることもできない」と指摘。スト以外に選択肢はなく、「政府が直ちに資金を投入しなければ、状況はエスカレートする」と述べている。
PCSが先に実施した、内務省や運輸省を含む124部門およそ10万人の組合員を対象とした投票では、うち86%超がストを支持。政府に対して、10%の賃上げと雇用の安定、公正な年金、解雇条件の保護を要求している。
なお、PCSは内務省管轄で、入国審査官のうち約75%は同労組に所属する。年末のストは他にも、運転免許試験官や雇用・年金省などでも予定されている。[労務]
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