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露産原油に価格上限を導入 EUとG7・豪が足並み=露反発

欧州連合(EU)と主要7カ国(G7)、オーストラリアは5日、ロシア産原油の取引価格に1バレル当たり60ドルの上限を設ける制裁措置を発動した。上限価格を超える原油の海上輸送に関連するサービスの提供を禁止する。一方、ロシアはこれを容認しないと反発し、上限措置を導入する国には原油を供給しない方針を改めて示した。

今回の措置では、上限価格を超える価格で取引されたロシア産原油の海上輸送に関わる海運、保険、金融サービスなどの提供を禁止。G7は世界の貨物輸送の90%に保険サービスを提供しており、制裁に加わらない国にとっても上限価格を超えた取引が難しくなりそうだ。

EUと英国では併せて、ロシア産原油の禁輸措置が発効。米国とカナダ、オーストラリアも既に禁輸措置に踏み切っている。

日本では今回の措置により、上限価格を超えるロシア産原油の輸入禁止も導入された。ただし、エネルギー安全保障の観点から、ロシア極東サハリンの石油・天然ガス開発事業「サハリン2」プロジェクトで生産された原油はこうした制裁の対象外とする。サハリン2には、三井物産と三菱商事が参画している。

ロシアのノバク副首相は今回の措置に対し、たとえ生産を縮小することになっても、市況に沿った取引を続ける国にしか石油を供給しないと反発している。

なお、EUは来年2月5日、ロシア産石油製品について禁輸と価格上限措置を導入する予定。G7とオーストラリアもこれに合わせて上限を設ける。[EU規制]


関連国・地域: EUロシアアジア米国カナダ
関連業種: 天然資源マクロ・統計・その他経済

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