生産工程でガスを使用するドイツ企業の過半数は、ガス消費量を今以上に減らすには減産または生産停止が必要と考えている――。Ifo経済研究所が22日に公表した調査で、こうした実態が明らかになった。これまでは大半の企業が生産を維持しながらガス消費量を減らしてきたが、こうした努力が限界に達している様子がうかがえる。
回答企業のうち、生産工程でガスを使用する企業は59%。このうち75%は、過去6カ月にガス消費量を減らす一方で、生産規模を維持してきた。ガス消費量の削減に向け減産した企業は14%にとどまり、ガス消費量の削減に取り組んでいないと答えた企業は7%だった。
ただ、向こう6カ月については、ガス消費量をさらに削減するには生産量を減らすしかないと答えた企業が41.4%に上った。加えて12.3%は、ガス消費量のさらなる削減には生産停止が必要とみている。一方、生産規模を現行水準に維持しながらガス消費量をさらに減らせるとした企業は、38.8%にとどまった。
産業別に見ると、減産が必要と答えた企業はガラス・陶器で最も多く、69%に上った。これに、医薬品(67%)、化学(57%)が続く。また、生産停止が必要とした企業が多かったのは、食品・飼料(27%)、印刷(24%)、金属製品(24%)だった。
Ifoのカレン・ピッテル・エネルギー・気候・資源センター長は「減産を伴わないガス節約の余地はなくなりつつあるようだ」とコメントしている。
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