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独首相、コロナ以後初の訪中 習主席に露への影響力行使を要求

ドイツのショルツ首相は4日に中国を訪問し、北京で習近平国家主席および李克強首相と会談した。先進国首脳による中国訪問は、新型コロナ危機の開始以降で初となる。ショルツ氏はロシアのウクライナ侵攻を巡り、習主席にロシアへの影響力を行使するよう求めた。

習主席は10月の中国共産党大会で異例の3期目続投を決め、権力基盤を一段と強めた。ショルツ首相がこのタイミングで中国を訪れることを巡っては、他の先進諸国だけでなく、ドイツの連立政権内からも懸念の声が上がっていた。ショルツ氏はこれに対し、会談後の声明で、世界がさまざまな課題や危機に直面する中で両国の対話がこれまで以上に重要になっていると説明している。

今回の首脳会談では、ロシアのプーチン大統領が核兵器の使用を示唆していることについて、「きわめて危険」との考えで意見が一致。李首相は、ロシアとウクライナの紛争を早期に終わらせる必要があると述べている。

ショルツ氏と習主席はこのほか、台湾問題についても意見を交換。ショルツ氏は、ドイツは「一つの中国」を支持する一方で、中国・台湾関係の変更は双方の合意の上で行われるべきとの立場を改めて示した。また、新疆ウイグル自治区での人権侵害問題にも言及している。

BBC電子版によると、ドイツでは1万人相当の雇用が中国との関係に依存する。自動車大手メルセデス・ベンツ・グループ(旧ダイムラー)の販売台数の3割超は中国が占めるほか、ドイツ企業の今年上半期(1~6月)の対中投資額は過去最高を記録しており、ドイツ経済の中国への依存が強まることへの懸念が広がっている。


関連国・地域: ドイツアジア
関連業種: マクロ・統計・その他経済政治

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