英国で25日に発足したスナク新内閣の顔ぶれが明らかになった。トラス前政権で大型減税案の撤回に踏み切ったハント財務相やクレバリー外相らが留任したほか、トラス前首相が辞意を表明する直前に内相を辞任したスエラ・ブレーバーマン氏が再び内相に起用されている。
新内閣ではこのほか、ウォレス国防相やバデノック国際貿易相らが続投。与党・保守党の党首選に出馬表明したが撤退したモーダント下院院内総務も、そのまま職にとどまる。一方、コフィ前副首相兼保健・社会福祉相は環境・食料・農村相に、シャップス前内相は民間企業・エネルギー・産業戦略相に起用された。
ジョンソン政権で副首相兼法相兼大法官を務めたドミニク・ラーブ氏と、レベリングアップ・住宅・コミュニティー相を務めたマイケル・ゴーブ氏は、それぞれ同職に復帰。キーガン教育相やストライド雇用・年金相は初入閣となった。
スナク首相は26日に下院で就任後初の質疑に臨み、ブレーバーマン氏の内相復帰を擁護。同氏は前政権で閣僚規範への違反を理由に辞任しており、野党はこの人事に疑問を呈している。スナク首相はまた、トラス政権が解禁したフラッキング(水圧破砕法)によるシェール(頁岩)ガスの採掘を再び禁じる方針を示した。
一方、ハント財務相はこの日、31日に予定されていた中期財政計画の公表を延期すると発表。11月14日に秋季予算案として発表し、中期的な債務削減に向けた計画を示すとしている。
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