チェコの首都プラハで6日、「欧州政治共同体」の初会合が開催された。欧州連合(EU)域外周辺国がより容易に参加できる新たな枠組みで協力を促進する狙いで、EU加盟27カ国に加え、英国やトルコ、ウクライナなど17カ国の首脳が参加。ロシアのウクライナ侵攻に焦点を当て、エネルギー問題や安全保障などについて協議した。
欧州政治共同体は、共通利害に関わる問題に対処するため政治的な対話と協力を促し、欧州大陸の安全保障と安定、繁栄を強化することを目的とする。EUのミシェル大統領は初会合に先立ち、「われわれは同じ大陸を共有し、同じ課題に直面している」として重要性を強調。招待された44カ国が参加を決めたことは、最初の肯定的なサインだとしている。
会合では、平和および安全保障、エネルギー、気候変動、経済状況などについて議論を交わす場が設けられた。欧州加盟国の首脳に加え、英国のトラス首相やトルコのエルドアン大統領が出席。ウクライナのゼレンスキー大統領はオンライン参加となった。
会合には上述の国に加え、ノルウェー、スイス、アイスランド、リヒテンシュタイン、西バルカン諸国6カ国、アゼルバイジャン、アルメニア、モルドバ、ジョージア(グルジア)が招待されている。
欧州政治共同体は、フランスのマクロン大統領が5月に創設構想を打ち出した。欧州各国が連携して政治的な調整を行うプラットフォームとして、年に1~2回の開催を想定している。
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