ドイツの総合電機大手シーメンスと米国の電力大手AESコーポレーションの合弁で、エネルギー貯蔵ソリューションを手がける米国のフルエンスは5日、ドイツのエネルギー大手EnBWと電力網の安定化に向け提携すると発表した。同社の送電子会社トランスネットBWに、容量250メガワットの蓄電システムを供給する。
蓄電システムは、トランスネットBWの大規模中継地点であるドイツ南部バーデンビュルテンベルク州のクプファーツェル(Kupferzell)に設置する計画で、2025年の完工を見込む。これにより、電力網の利用率が高まるほか、電力網の安定に向けた予防措置や拡充工事の必要がなくなり、コストを削減できるという。
フルエンスの欧州・中東・北アフリカ事業を率いるポール・マカスカー氏は、「極めて複雑なこのエネルギー貯蔵システムを、ドイツのエネルギー転換に必要な規模で提供することを楽しみにしている」とした上で、エネルギー危機が欧州に打撃を与え、ロシア産化石燃料への依存を断つ「リパワーEU」計画に基づき再生可能エネルギー開発が加速される中、「このプロジェクトの実施がこれまで以上に必要とされている」と語った。[環境ニュース]
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