英政府統計局(ONS)は9月30日、第2四半期(4~6月)の国内総生産(GDP、改定値)が前期比0.2%拡大したと発表した。速報値の0.1%減からプラスに上方修正されたものの、伸びは前期の0.7%から減速。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の2019年第4四半期の水準を0.2%下回った。
産業別に見ると、英国経済の原動力であるサービス業は0.2%拡大。前期の0.8%増から伸びが縮小した。うちビジネスサービス・金融は1%伸び、自動車販売を含む運輸・倉庫・通信は0.7%増加。半面、流通・ホテル・レストランは0.2%落ち込んだ。
鉱工業は0.2%落ち込んだものの、前期の0.6%減から改善。うち電気・ガス・蒸気・空調供給は3.9%、水道・下水・廃棄物処理は2.6%それぞれ拡大した。一方、製造業は1.1%減り、採鉱・採石は1%縮小している。
建設業は1.1%、農林水産業は0.6%それぞれ拡大した。
支出項目別では、家計最終消費支出は0.1%拡大。半面、政府最終消費支出は1.5%、投資を示す総固定資本形成は1.4%それぞれ下向いた。
貿易は輸出が3.6%伸びた半面、輸入は1.5%縮小。輸出から輸入を差し引いた純輸出はGDPを4ポイント押し下げた。
GDPは前年同期比では4.4%拡大。前期の10.9%増(改定値)から伸びが減速している。
英中銀イングランド銀行は先に、第3四半期のGDPが前期比0.1%縮小するとの見通しを示した。
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