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英与党党首選、最後の討論会 エネルギー政策訴え=税制に焦点

英国与党・保守党の党首選挙の最終候補者2人が8月31日、ロンドンのウェンブリー・アリーナで最後の討論会に臨んだ。トラス外相(47)とスナク前財務相(42)は物価高騰やエネルギー危機など、山積する課題を巡る持論を改めて打ち出し、保守党員に支持を訴えた。全国の党員約16万人による決選投票は9月2日に締め切られ、5日に結果が公表される。

トラス氏はこの日の討論会で、首相に就任すれば新税は導入しないと断言。スナク氏は財務相を務めていた5月に、家計支援策の財源として石油・ガス企業に対する特別利潤税を導入する方針を示していたが、トラス氏はこれを否定した格好となる。新たな家計支援策を実施する可能性は示唆したものの詳細は明らかにせず、就任が決まれば臨時予算で対応するとしている。

天然ガスの供給が不足した場合の電力・ガスの配給制については、トラス氏が「導入しない」と断言する一方、スナク氏は「あらゆる選択肢を残すべき」としている。

両氏は今回も含め、全国各地で12回の討論会を重ねてきた。保守党員を対象とした世論調査では、トラス外相が終始、優位に立っている。同氏は大型減税を公約に掲げ、4月に実施された国民保険料の引き上げや今後に予定される法人税の引き上げを撤回し、エネルギー料金に上乗せされるグリーン賦課金を一時停止するとしている。

なお、新首相はバッキンガム宮殿でエリザベス女王から任命を受けるのが伝統だが、BBC電子版によると、今回は女王が現在、滞在しているスコットランド北部のバルモラル城で任命される。96歳の女王は移動の困難を理由に行事を欠席することが増えているため、土壇場での予定変更を避けるため事前に決定が下された。


関連国・地域: 英国
関連業種: マクロ・統計・その他経済政治

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