英政府統計局(ONS)は12日、第2四半期(4~6月)の国内総生産(GDP、速報値)が前期比0.1%縮小したと発表した。前期の0.8%増からマイナスに転じた。生活費の高騰を受け家計支出が減少したほか、新型コロナウイルスの検査やワクチン接種プログラムの縮小に伴う医療部門の落ち込みが大きい。
産業別に見ると、英経済の原動力であるサービス業は0.4%縮小し、前期のプラス0.6%からマイナスに転じた。うち自動車販売を含む運輸・倉庫・通信は0.7%、流通・ホテル・レストランは0.5%それぞれ増加した。半面、ビジネスサービス・金融は0.3%のマイナスだった。
鉱工業は0.5%増え、伸びは前期の1.3%増から減速。うち水道・下水・廃棄物処理は2.9%伸び、電気・ガス・蒸気・空調供給は2.7%拡大した。一方、採鉱・採石は0.3%縮小。製造業は横ばいだった。
農林水産業は0.4%上向き、建設業は2.3%増えた。
GDPは前年同期比では2.9%増加。前期の8.7%増から伸びが減速した。
中銀イングランド銀行は先に、国内経済が第4四半期にリセッション(景気後退)入りするとの予測を示した。インフレ率は年内に13%超に達するとみている。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。