英政府統計局(ONS)は6月30日、第1四半期(1~3月)の国内総生産(GDP、改定値)が前期比0.8%拡大したと発表した。速報値から変化はなく、伸びは前期の1.3%増から減速。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)前の2019年第4四半期の水準を0.7%上回っている。
産業別に見ると、英国経済の原動力であるサービス業は0.6%拡大。前期の1.5%増から伸びが縮小した。うち自動車販売を含む運輸・倉庫・通信は4.3%伸び、ビジネスサービス・金融は0.3%増加。半面、流通・ホテル・レストランは0.9%落ち込んだ。
鉱工業は1.3%増え、前期の0.2%減からプラスを回復。うち電気・ガス・蒸気・空調供給は2%、製造業は1.4%それぞれ拡大した。水道・下水・廃棄物処理は0.3%伸びたが、採鉱・採石は0.5%縮小している。
農林水産業は0.5%上向き、建設業は2.2%増えた。
支出項目別では、家計最終消費支出は0.6%拡大。投資を示す総固定資本形成は3.8%伸びた。一方、政府最終消費支出は1.3%下向いた。
貿易は輸入が10.4%伸びた半面、輸出は4.4%縮小。輸出から輸入を差し引いた純輸出はGDPを4.2ポイント押し下げた。
GDPは前年同期比では8.7%拡大。前期の6.6%増(改定値)から伸びが加速している。
英中銀イングランド銀行は先に、第2四半期のGDPが前期比0.3%減少するとの見通しを示した。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。