ドイツのショルツ首相は22日、首相就任後初となるアフリカ歴訪を開始した。3日間でセネガルとニジェール、南アフリカの3カ国を訪問する予定。ロシアによるウクライナ侵攻で国際情勢が不安定な中、エネルギー問題や安全保障政策などで関係強化を図る狙い。
ショルツ氏はまず、今年のアフリカ連合(AU)の議長国セネガルを訪問し、同国のサル大統領と会談。米CNNテレビによると、両者はウクライナ紛争に端を発するエネルギーや食料価格の高騰などを巡り協議した。
セネガルには数十億立方メートル規模のガスが埋蔵しているとみられ、同国とのガス採掘や液化天然ガス(LNG)生産における連携について、ショルツ氏は「集中的に追及する価値のある事項」と強調。交渉の進展は「両国の共通利益だ」と述べた。
サル大統領は、国内のLNG生産量は2023年には計250万トン、30年までに1,000万トンに達する可能性があると説明。その上で、欧州市場へのLNG輸出に向けて協働する準備があると表明した。
併せてショルツ氏は、安全保障について「ウクライナ紛争が新たな火種とならないよう、われわれは断固とした行動を取る必要がある」として、国際的ルールに基づく秩序順守を呼び掛けた。
同氏は23日にニジェールを訪問。その翌日に南アフリカを訪れ、3日間の外遊を終える。
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