ロンドン警視庁は19日、首相官邸と官庁街ホワイトホールで新型コロナウイルス対策の規制に違反したパーティーが開かれた疑惑について、捜査を完了したと発表した。これに絡み、83人に計126件の罰金通知が発行された。ジョンソン首相は先に、自身の誕生日パーティー出席を巡り罰金を科されたが、さらなる罰金は免れた。
同庁は、新型コロナウイルス規制下の2020年5月~21年4月に開かれた会合について、書類345点と写真510枚を調査。捜査にかかった費用は約46万ポンドだという。
このうち20年6月に首相官邸で開かれたジョンソン首相の誕生日パーティーを巡っては、同首相と妻のキャリーさん、スナク財務相らに罰金が科された。このほか、21年4月に執り行われたエリザベス女王の夫フィリップ殿下の葬儀前日に首相官邸で開かれた2件の送別会などの出席者らが罰金対象となっている。なお、28人には複数の罰金が科され、2~5件の罰金通知を受け取った。
ジョンソン首相は、捜査の終了を歓迎。一方、最大野党・労働党のスターマー党首は、首相官邸で大規模な法律違反が行われたことは首相が作り上げた体質を反映するものだと批判し、あらためてジョンソン氏に辞任を求めている。
なお、警察の捜査が終了したことで、近くレベリングアップ・住宅・コミュニティー省のスー・グレイ第二事務次官による内部調査の結果が全面的に公表される見通し。
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