フィンランドとスウェーデンは18日、北大西洋条約機構(NATO)への加盟を正式に申請した。ブリュッセルのNATO本部で両国の大使がストルテンベルグ事務総長に申請書を手渡した。同事務総長はこれを歓迎し、早急に結論を出すとしている。
ストルテンベルグ事務総長は「フィンランドとスウェーデンの加盟申請を温かく歓迎する」と表明。両国はNATOの最も緊密なパートナーであり、両国が加盟すれば共通の安全保障が向上するとした上で、「これは歴史的瞬間であり、われわれはこの機会をつかみ取る必要がある」と話した。新規加盟には加盟30カ国の承認が必要となるが、トルコはフィンランドとスウェーデンがトルコの反政府武装組織クルド労働者党(PKK)を擁護しているとして、両国の加盟に難色を示している。同事務総長は「全ての加盟国の安全保障上の利害を考慮する必要がある」とした上で「あらゆる懸念事項を処理し、早急に結論に至る決意がある」と話している。
ドイチェ・ウェレによると、NATO加盟手続きには通常、最長1年を要するが、フィンランドとスウェーデンは早ければ年内に加盟が認められる可能性がある。
両国は冷戦時代も含め伝統的に軍事的中立を維持してきたが、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、NATO加盟の検討に着手。国内世論も加盟支持へと急速に傾き、両国政府がこの前日に加盟申請を正式に決断していた。両国がNATO加盟を認められれば、欧州の安全保障地図が書き換えられることになる。
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