ドイツ連邦統計庁は25日、2021年第4四半期(10~12月)の国内総生産(GDP、季節要因・稼働日数調整済みの改定値)成長率が前期比でマイナス0.3%だったと発表した。速報値から0.4ポイント上方修正されたものの、第3四半期のプラス1.7%からマイナスに転じた。新型コロナウイルスの感染再拡大に伴う規制導入などが響いた。
項目別に見ると、 家計最終消費支出は1.8%減少し、前期のプラス6%からマイナスに転じた。半面、政府最終消費支出は1%増え、第3四半期のマイナス2.8%からプラスに回復している。投資を示す総固定資本形成は0.5%伸び、うち設備投資は0.9%拡大、建設は横ばいだった。
輸出は4.8%増加し、第3四半期の横ばいから加速。輸入は5.1%拡大し、前期のマイナス0.1%からプラス成長となった。輸出から輸入を差し引いた純輸出はGDPを0.2ポイント押し上げた。
中銀のドイツ連邦銀行は先に発表した月報で、第1四半期(1~3月)のGDPは引き続き縮小するとの見方を示した。新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染拡大が広範囲にわたり経済活動を停滞させているため。ただ、春には国内経済は回復に転じるとみている。また、欧州委員会は冬季経済見通しの中で、今年のドイツのGDP成長率が3.6%になるとし、秋季予測から1ポイント引き下げている。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。