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ロシアがウクライナ侵攻 各地で爆撃、欧米は制裁最大化へ

ロシアのプーチン大統領は24日未明、ウクライナでの軍事作戦を開始すると発表した。ロシア軍はこの直後、東部と北部、南部から同国に侵攻し、主要都市近郊の標的を爆撃している。ウクライナはこれを受け全土に戒厳令を発令した。欧州連合(EU)や英国はロシアを糾弾し、経済制裁を最大限に強化する方針を示している。

BBC電子版などによると、ウクライナではこの日、首都キエフ近郊が空爆を受けたほか、第2の都市である北東部ハルキウ(Kharkiv)も砲撃を受けるなど、主要数都市が攻撃を受けた。この日午後の時点で、民間人約10人と、ウクライナ兵士40人超が死亡したとみられている。キエフでは空襲警報が鳴り響き、市外へ逃れる車で道路が渋滞しているほか、一部市民は地下鉄駅に避難している。

同国のゼレンスキー大統領は全土に戒厳令を発令するとともに、国民に軍への支援と献血を呼び掛け、退役兵に防衛参加を求めた。

プーチン大統領は侵攻開始に先立つ演説で、ロシアはウクライナを「非ナチ化」し、「ジェノサイド(民族大量虐殺)」の被害者を守るとの根拠のない主張を展開。他国の介入をけん制し、介入に対する報復は「史上目にしたことのないものとなる」と警告した。

フォンデアライエン欧州委員長はこれに対し「プーチン大統領は欧州に再び戦争をもたらそうとしている」と糾弾。「ロシアの標的はウクライナだけではなく、欧州の安定と国際的な平和と秩序だ」と訴え、「大規模かつ的を絞った」経済制裁を提案する方針を示した。EUはこの日に緊急首脳会議(サミット)を開催し、これを承認する見通し。

英国のジョンソン首相も、プーチン大統領の「忌まわしく野蛮な企てを、政治、外交、経済、軍事の各面で失敗に終わらせる必要がある」と訴え、「同盟諸国と協調し、大規模な経済制裁を打ち出す」としている。

北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は、ロシアに軍事行動の即刻停止とウクライナからの撤退を要求するとともに、加盟国の保護に向け防衛計画を発動するとしている。NATO加盟国のブルガリア、チェコ、エストニア、ラトビア、リトアニア、ポーランド、ルーマニア、スロバキアの各国は、安全保障上の懸念についてNATOでの協議を求める北大西洋条約第4条を発動した。

一方、モルドバとウクライナの国境の道路では、避難民の車が列を作っている。モルドバの親欧米派のサンドゥ大統領は、緊急事態を宣言するとともに、ウクライナからの避難民を最大限、支援する方針を示している。タイムズによると、米政府はウクライナ危機が最大500万人の難民を生む可能性もあると予想している。

なお、フィナンシャル・タイムズによると、ロシアのウクライナ侵攻を受け、原油価格はこの日に1バレル当たり105.79ドルと、2014年以降で最高水準に高騰。欧州の天然ガス卸売価格は69%上昇した。ロシアの通貨ルーブルの対ドル相場は、史上最安水準に落ち込んでいる。


関連国・地域: 英国EUロシアウクライナ
関連業種: マクロ・統計・その他経済政治社会・事件

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