ドイツで13日、連邦議会(下院)議員および連邦16州の代表による大統領選挙の投票が行われ、現職シュタインマイヤー大統領(66)が77%の支持を獲得し、再選を決めた。任期は5年。同大統領は再選後の演説でウクライナ情勢に触れ、ロシアのプーチン大統領に対し「ウクライナへの縄を緩め、欧州の平和維持に向け共に進もう」と訴えた。
シュタインマイヤー氏は総数1,437票のうち、1,045票を獲得した。同氏が所属する中道左派・社会民主党(SPD)、環境政党・緑の党、リベラル派の自由民主党(FDP)の連立3党に加え、野党で中道右派のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)も支持に回った。2期目は3月19日から。
シュタインマイヤー大統領は演説で「われわれは軍事紛争の危機にひんしている」と指摘し、ウクライナ国境付近で進むロシアの軍備拡張を批判した。その上でプーチン大統領に「民主主義の力を過小評価すべきではない」と警告した。
ショルツ首相は同大統領の再選について、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)やウクライナ情勢を踏まえ「ふさわしい時期のふさわしい大統領」と祝意を示した。
シュタインマイヤー氏はメルケル前政権時代に外相や副首相を歴任し、2017年に大統領に就任した。
ドイツの大統領職は形式的で、象徴的な存在にとどまる。
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